コカレル(英語表記)Cockerell, Charles Robert

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コカレル」の意味・わかりやすい解説

コカレル
Cockerell, Charles Robert

[生]1788.4.28. ロンドン
[没]1863.9.17. ロンドン
イギリスの建築家。考古学者としても有名。父サミュエル・コカレル (1754~1827) および R.スマークのもとで建築を学び,1810年より6年間ギリシア,小アジア,イタリアで過した。その間数々の発掘に参加し,また古代建築を調査研究した。ギリシアのアエギナおよびフィガレイアの大理石彫刻の発見が最も有名。 36年ロイヤル・アカデミー会員。 40年ロイヤル・アカデミー建築学教授となり,ロイヤル英国建築研究所の初代所長。彼の設計する建築は,イギリスのバロック建築の伝統にギリシア・ローマの古典建築の要素を折衷させた新しい様式を生み,ジョージ王朝時代のイギリス建築に新鮮な刺激をもたらした。作品は,ケンブリッジ大学図書館 (29~40) ,オックスフォードアシュモール博物館 (41~45) 。ケンブリッジのフィッツウィリアム美術館,リバプールのセント・ジョージズ・ホール (51~54) やイングランド銀行増改築 (48~50) など。

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