コエンザイム Q10(読み)コエンザイムキューテン

化学辞典 第2版 「コエンザイム Q10」の解説

コエンザイム Q10
コエンザイムキューテン
coenzyme Q10

C59H90O6(863.36).ユビデカレノン(ubidecarenone),ユビキノン10ともいう.ユビキノンイソプレン残基数n = 10のもの.ウシ心臓やほかのほ乳動物源から分離されるが,現在は合成されている.橙黄色結晶.融点49.9 ℃.有機溶媒に易溶,水に不溶.光,熱,アルカリに不安定な一種の脂溶性ビタミンミトコンドリア中で,エネルギーの産生促進と過酸化脂質の生成抑制のはたらきをしており,うっ血性心不全,脳血管障害抗がん剤の副作用防止に使われている.2001年に食品の原材料に認められ,疲労回復,心機能強化から,美容やダイエットに用途が拡大している.[CAS 303-98-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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