コイチヤクソウ(読み)こいちやくそう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コイチヤクソウ」の意味・わかりやすい解説

コイチヤクソウ
こいちやくそう / 小一薬草
[学] Orthilia secunda (L.) House
Pyrola secunda L.

イチヤクソウ科(APG分類:ツツジ科)の多年草。花茎は高さ7~12センチメートル。葉は直立する茎に輪生状に集まって2、3段につき、常緑卵形で先がとがる。7、8月、一方に偏った総状花序をつける。花冠は鐘形、緑白色である。亜高山帯の林内に生え、中部地方以北の本州、北海道および北半球亜寒帯に広く分布する。子房の基部に花盤が10個あり、花粉単粒花房の軸に細突起があるなど、イチヤクソウ属にはみられない形質があり、別の属Orthiliaとする説もある。

[高橋秀男 2021年4月16日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android