ケーシングパイプ(英語表記)casing pipe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケーシングパイプ」の意味・わかりやすい解説

ケーシングパイプ
casing pipe

地層の崩壊や坑井内への地層流体侵入を防止するために坑井に降入する鋼管。坑井がビットで掘削されたままの状態を裸坑というが,裸坑が長くなるといくつかの地層の間の圧力の不均衡によって流体の出入りや地層の崩壊が生じるので,適当な深度ごとに鋼管を挿入して地層との間をセメントで固める一連の作業が必要であり,特に裸坑に内枠を設けることをケーシングと呼ぶ。通常使用されるパイプは長さが9~12m前後でねじで継足して利用され,同一の坑井では挿入を重ねるごとに次々とより小口径のケーシングパイプを使用することになるが,同一坑井に使用されるものは通常4~5種類である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android