ケンダル(Henry Kendall)(読み)けんだる(英語表記)Henry Kendall

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ケンダル(Henry Kendall)
けんだる
Henry Kendall
(1839―1882)

オーストラリア詩人。ニュー・サウス・ウェールズ州南部海岸の農民の子。10歳で父を失い、14歳から捕鯨船員、法律事務所員、記者、森林監督官など生活のため各種の職業を転々としながら詩作を続け、1862年、第一詩集『詩と歌』をシドニーロンドン刊行。流麗なリズムで降雨林峡谷の豊かな自然を詩「スズドリ」など、いわゆる「歌う絵」として描いた叙情詩人として、民謡の始祖A・ゴードンとともに、この国生まれの最初の古典詩人の名を得た。代表詩集に『オーストラリアの森からの詩集』(1869)、『山からの歌』(1880)などがある。

[平松幹夫・古宇田敦子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android