ケルキラ(英語表記)Kérkira

デジタル大辞泉 「ケルキラ」の意味・読み・例文・類語

ケルキラ(Kerkira/Κέρκυρα)

ギリシャ西部、イオニア諸島ケルキラ島にある都市。イタリア語名および英語名コルフ、ラテン語名コルキュラ。アルバニア、イタリアに近く海上貿易の拠点となり、特に14世紀末からベネチア共和国に統治されたため、迷路のような旧市街にはベネチア風の多くの建物や新旧二つの要塞ネオフルリオパレオフルリオ)が残されている。16世紀末に建てられたアギオススピリドナス教会聖スピリドン教会)は、島の守護聖人に捧げられたもの。2007年に「ケルキラ(コルフ)旧市街」として世界遺産(文化遺産)に登録された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルキラ」の意味・わかりやすい解説

ケルキラ
Kérkira

ギリシア西部,イオニア諸島北端,ケルキラ島中部東岸にある都市。同島の中心都市で,石鹸織物などの工業が立地するほか,近年観光業が発達。またケルキラ島の主要港として,オリーブ油,穀類,ワイン,柑橘類などを積み出す。市街はベネチア領時代に建設された旧市街を中心に発展したもので,第2次世界大戦中大きな被害を受けたが,細い迷路状の街路大部分がそのまま残っており,ベネチア風の邸宅もいくつか保存されている。アテネとは空路で,対岸のイグメニツァとはフェリーで結ばれている。東の,かつて浅瀬を隔てた島であった地には 1550年建設の要塞があり,広い遊歩道によって市街と結ばれている。前 734年コリントが建設した古代都市は現在の市の南方約 3kmの地にあった。 2007年旧市街が世界遺産の文化遺産に登録された。人口3万 6875 (1991推計) 。

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