ケプラー望遠鏡(読み)ケプラーぼうえんきょう

百科事典マイペディア 「ケプラー望遠鏡」の意味・わかりやすい解説

ケプラー望遠鏡【ケプラーぼうえんきょう】

焦点距離(f1)の長い凸レンズを対物レンズに,焦点距離(f2)の短い凸レンズを接眼レンズ使い,これをf1+f2の距離に置いた望遠鏡。像は倒立倍率はf1/f2に等しい。現在の天体用屈折望遠鏡はすべてこの方式。ケプラーが1611年ごろ記述。→ケプラーの法則ガリレイ望遠鏡
→関連項目屈折望遠鏡

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のケプラー望遠鏡の言及

【天体望遠鏡】より

…彼の作った望遠鏡は凸レンズと凹レンズとを組み合わせたもので,ガリレイ望遠鏡(またはオランダ望遠鏡)と呼ばれ正立像ではあるが,狭視野のため現在ではオペラグラスくらいにしか使われない。2枚の凸レンズを組み合わせたものをケプラー望遠鏡と呼び,J.ケプラーが11年に発表したものである。これは倒立像だが天文用にはさしつかえなく,倍率を高くしたときガリレイ式に比べて視野をずっと広くとれる。…

【望遠鏡】より

…J.ケプラーは11年《屈折光学》を著し,その中で対物レンズ,接眼レンズともに凸レンズを用いた天体望遠鏡について述べている。これは今日ケプラー望遠鏡と呼ばれるものでC.シャイナーによって15年に作られた。得られるのは倒立像であるが,倍率を高くしても視野を広くとれる長所がある。…

※「ケプラー望遠鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android