ケッペン(Wladimir Peter Köppen)(読み)けっぺん(英語表記)Wladimir Peter Köppen

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ケッペン(Wladimir Peter Köppen)
けっぺん
Wladimir Peter Köppen
(1846―1940)

ドイツの気候・気象学者。ロシアのペテルブルグに生まれる。地理学者で歴史学者であった父の影響で旅行するうちに、植物分布と気候の関係に興味をもった。ペテルブルグ大学で植物学を学んだのち、ハイデルベルク大学ライプツィヒ大学に学ぶ。ペテルブルグ中央物理観測所の助手を経て、ハイデルベルク海洋気象台で暴風雨警報・海洋気象部門を担当。1918年、世界の気候区分の基礎部分を「気温・降水量の年変化に基づく気候分類」として発表し、1923年に完成した。これは「ケッペンの気候区分」として知られる。退職後はオーストリアグラーツに住み、ガイガーRudolf Geiger(1894―1981)とともに『気候学ハンドブック』全5巻を編集した。

吉村 稔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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