ケシ(罌粟)(読み)ケシ

百科事典マイペディア 「ケシ(罌粟)」の意味・わかりやすい解説

ケシ(罌粟)【ケシ】

地中海東部沿岸〜小アジア原産と考えられるケシ科の二年草。トルコ,インドなどで多く栽培される。全草が粉白色をおび高さ約1.4m。葉は長卵形で,縁に粗い切れ込みがある。5月ごろ,径10cm内外,白・紅・紫色などの4弁の一日花を開く。果実はいわゆる芥子坊主で,紡錘形〜球形。未熟の果実を傷つけ,しみ出した乳汁を採集してアヘンモルヒネ)を作り,薬用とする。一般の栽培はあへん法によって禁止されている。熟した果実から採った種子食用にする。モルヒネを含まず花壇でふつうに栽培されるケシヒナゲシオニゲシなどがある。
→関連項目嗜好作物薬用植物

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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