ケイトウ(鶏頭)(読み)ケイトウ

百科事典マイペディア 「ケイトウ(鶏頭)」の意味・わかりやすい解説

ケイトウ(鶏頭)【ケイトウ】

トサカケイトウとも。熱帯アジア原産ヒユ科一年草。茎は太く直立し,1m内外になり,披針形の葉を互生茎頂が帯化してニワトリのとさか状の花序になり,多数の細かい花をつける。花序は黄,白,桃,赤など色彩の変化に富む。花期は8〜11月で,花壇植,切花に向く。春まきで,栽培は容易。草たけが20〜30cmの矮性(わいせい)品種や,花序がとさか状にならずに房状や球状などになる系統もある。また,ケイトウの近似種で,日本の暖地に野生化しているインド原産のノゲイトウが栽培されており,〈セロシア〉などと呼ばれて切り花にされている。→ハゲイトウ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケイトウ(鶏頭)」の意味・わかりやすい解説

ケイトウ(鶏頭)
ケイトウ
Celosia cristata; cockscomb

ヒユ科の一年草。熱帯インドの原産。庭園で観賞用に植えられる。茎は赤く高さ約 90cmほどで質が木質化して硬く,縦に何本もの稜がある。葉は互生し長楕円形,鋭尖頭で基部も細まり柄がある。秋に,帯化して扁平に発達した花軸上に多数の小花をつける。その形がニワトリの鶏冠に似ているのでこの名がついた。花軸部は赤く,花は赤,黄,白など種々の色のものがある。花弁はなく萼片が5個,おしべも5本で,萼は花後も宿存する。果実は熟すると帽子のようにふたの取れる蓋果で,中に3~5個の黒い種子が入っている。

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