グーグル[会社](読み)グーグル

百科事典マイペディア 「グーグル[会社]」の意味・わかりやすい解説

グーグル[会社]【グーグル】

インターネットの検索エンジンを運営する米国の会社本社カリフォルニア州スタンフォード大学の学生のときに検索エンジン技術の研究を始めたラリー・ページ,サーゲイ・ブリンが1998年9月創業。社名グーグルGoogleは,〈10の100乗〉を意味する数学用語〈グーゴルgoogol〉に由来。検索対象のウェブページは80億以上,画像は10億以上。インターフェース言語は100以上,検索結果表示言語は35。2004年8月,米国ナスダックに上場。検索エンジン市場で最大手だったヤフーを短期間で抜き,2007年現在米国でのシェアは40%を超えているとされる。2006年動画配信サイトの米国ユーチューブ,2007年ネット広告大手の米国ダブルクリックと相次いで大型買収を実施した。しかし,グーグルマップやグーグルアースなど地図とパノラマ写真画像の検索ではプライバシー侵害が問題にされ,大規模図書館との提携で過去の著作物をデジタル化してウェブサイトで公開するグーグルブックでは,著作権問題で各国の著作家,出版界から異論が相次ぐなど,事業拡大にともなってさまざまな問題にも直面している。さらに,2009年にはネット規制をめぐって中国政府と対立,グーグルは中国からの撤退表明,米国政府が中国を強く批判するなど,国際政治問題化している。言論表現自由を標榜しつつ,グローバル化なかで巨大な利益をあげてきたネットビジネスに対する不信も広がっている。グーグルはさらに2012年3月,アンドロイドマーケットと電子書籍ストア(グーグルeBookstore),グーグルMusicを統合してグーグルプレイとしてサービスを開始,同年6月タブレット端末Nexus7を発表して,爆発的な普及が期待されるタブレット市場に参入した。電子配信サービス事業とあわせて本格的な事業展開に乗り出している。2011年12月期売上高379億500万ドル,純利益97億3700万ドル。
→関連項目スマートフォン電子書籍百度[会社]LINE

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