日本大百科全書(ニッポニカ) 「グレゴリウス(13世)」の意味・わかりやすい解説
グレゴリウス(13世)
ぐれごりうす
Gregorius ⅩⅢ
(1502―1585)
ローマ教皇(在位1572~85)。北イタリアのボローニャ出身。16世紀の反宗教改革運動と教会の内部改革を推進した。大学教授の経歴をもち、トリエント公会議法令の遂行に努めて、カトリック教会の教育制度を充実させ、多くの学院の創設に尽力した。従来のユリウス暦の不備を補うため委員会を設けてこれを修正させ、1582年新しい暦(グレゴリオ暦)に改めさせた。各国宮廷に特使を派遣する教皇特使制度の創始者としても知られる。なお、85年日本の天正(てんしょう)遣欧使節を接見した。
[磯見辰典]
『鈴木宣明著『ローマ教皇史』(教育社歴史新書)』▽『H・テュヒレ他著、上智大学中世思想研究所編・訳『キリスト教史5』(1981・講談社)』
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