グリース(Johann Peter Griess)(読み)ぐりーす(英語表記)Johann Peter Griess

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

グリース(Johann Peter Griess)
ぐりーす
Johann Peter Griess
(1829―1888)

ドイツの有機化学者。工業都市カッセルに生まれる。ドイツの大学や工場を転々としたが、1858年マールブルクのコルベの研究室で、アミノ基を含む芳香族化合物に対する亜硝酸作用を発見した。これが端緒となって、ホフマン助手となりロンドンに渡り、王立化学学校でジアゾ反応の研究を始めた。1864年にはカップリング反応を発見、かくして染料の新合成法を開発した。ジアゾ反応は染料のみならず製薬の面でも、純粋の有機合成においても重要な地位を占めている。

[都築洋次郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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