グリオ

百科事典マイペディア「グリオ」の解説

グリオ

西アフリカの職業音楽家。マリンケ(マンディンゴ)人社会ではジャリjaliと呼ばれ,かつては指導的地位にある一族の庇護の下で一族の系譜やその成員の生い立ちを朗唱したり,歌を作って客たちを楽しませ,助言をし,パトロン民衆との間の仲介役をも果たしていた。現在では芸人として,パトロンに頼ることなく,私的な集まりや結婚式,命名式,公的な祝い事の際に,コーラバラフォンなどの楽器の伴奏で歌うことが多い。フルベ人社会ではガウロgawloと呼ばれ,ニャーニョールnyaanyooru(1弦の擦弦リュート)などを用いる。ウォロフ人社会ではゲウェルgewelなどと呼ばれ,ハラムhalam(5弦の撥弦リュート)やリティriti(1弦の擦弦リュート)などを用いる。
→関連項目ケイタ

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世界大百科事典内のグリオの言及

【口承文芸】より

… しかし,他方においては職業的な口承伝承の演じ手の存在がアフリカ各地に見られることも注目に値する。その中でも最もよく知られているのは,西アフリカに散るグリオgriot(グリオットともいう)と呼ばれる人々である。彼らは,主に王や権力者の庇護のもとに生活しているが,なかには町や村で自活をしている者もいる。…

【マリンケ族】より

…社会は父系のクラン(氏族)が基本となり,マリの王が出たケイタという姓のクランが現存している。マリ王スンディアタの口頭伝承を伝えるグリオ(楽師)は,今でも村々を吟遊してまわる。マリンケ族にはイスラム教徒が多いが,なお伝統的な文化を残し,ヌトモという秘密結社は,少年の成人社会への加入儀礼を行っている。…

※「グリオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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