日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 クーパー(William Cowper)くーぱーWilliam Cowper(1731―1800) イギリスの詩人。牧師の家に生まれ法律を修める。生来ゆううつ症で生涯に三度発症し、自殺を企てたこともある。過度の精神的緊張から逃れるように詩作に没頭し、無韻詩の大作『課題』(1785)をはじめ滑稽(こっけい)詩、賛美歌集などを残した。彼の本領は、近代産業社会の興隆期にあって、自然美や田園生活を歌い上げ、ロマン主義への道を開いたところにある。書簡も名文として知られる。[上島建吉] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例