クンシラン(君子蘭)(読み)クンシラン

百科事典マイペディア 「クンシラン(君子蘭)」の意味・わかりやすい解説

クンシラン(君子蘭)【クンシラン】

南アフリカのケープ地方原産のヒガンバナ科の常緑多年草。葉間から出た40cm前後の花茎の頂部に6〜7月,20〜30輪の花を房状につける。花はやや下垂し,筒形で,赤だいだい色の花被片は正開しない。現在〈クンシラン〉の名で一般に栽培されているものは,上記のものとは近い別種のウケザキクンシラン(別名ハナラン)で,この原種は南アフリカ,ナタール地方原産。5〜6月,1花茎に10〜20輪の漏斗(ろうと)形に正開した,黄だいだい〜赤だいだい色の花を散形状につける。鉢植,切花にされ,改良品種もある。両種とも冬季はフレーム内に置き,凍らせぬ注意が必要。繁殖株分け実生(みしょう)による。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クンシラン(君子蘭)」の意味・わかりやすい解説

クンシラン(君子蘭)
クンシラン
Clivia nobilis

ヒガンバナ科の常緑多年草。南アフリカ原産であるが,観賞のために広く栽培されている。日本などの温帯では冬は温室に置く。葉は幅 3cm,長さ 40~50cmの革質濃緑色。早春,葉の間から花柄を出して,赤橙色の花数個が散形につく。これに近い種にハナラン C. miniataがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android