クロバナヒキオコシ(読み)くろばなひきおこし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロバナヒキオコシ」の意味・わかりやすい解説

クロバナヒキオコシ
くろばなひきおこし / 黒花引起
[学] Isodon trichocarpus (Maxim.) Kudô
Rabdosia trichocarpa (Maxim.) Hara

シソ科(APG分類:シソ科)の多年草。茎は四角形で高さ約1メートル。葉は広卵形で対生し、強い苦味がある。花は秋に開き、長さ5~6ミリメートルで暗紫色、2唇に分かれ、上唇は直立して浅く4裂し、下唇はボート形で前に突き出す。京都府以北の本州および北海道の山の草地林縁に生える。

村田 源 2021年9月17日]


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世界大百科事典(旧版)内のクロバナヒキオコシの言及

【ヒキオコシ(引起)】より

…消化不良,食欲不振,腹痛に効があるといわれ,ヒキオコシの名は起死回生の効があるという言い伝えからついたもので,また同じ意味でエンメイソウ(延命草)ともいわれる。ヒキオコシと同様に薬用として用いられるクロバナヒキオコシR.trichocarpa (Maxim.) Haraは花が暗紫色で,北海道と本州の日本海側の山地に分布する。【村田 源】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」