日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
クラーク(Sir Kenneth Mackenzie Clark)
くらーく
Sir Kenneth Mackenzie Clark
(1903―1983)
イギリスの美術史学者、美術評論家。オックスフォード大学に学び、のちフィレンツェに渡ってベレンソンに師事。イタリア・ルネサンス美術の専門家と認められるようになって、ロンドン・ナショナル・ギャラリー館長(1934~45)となる。さらにオックスフォード大学教授のほか、イギリス美術協会会長、大英博物館理事、独立テレビ放送協会会長などの要職を務め、広く評論や啓蒙(けいもう)活動も行い、1969年男爵に叙せられた。主著に『ゴシック・リバイバル』(1925)、『レオナルド・ダ・ビンチ』(1939)、『風景画論』(1949)、『ザ・ヌード』(1956)などがある。
[鹿島 享]
『高階秀爾訳『絵画の見方』(1977・白水社)』▽『丸山修吉・大河原賢治訳『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(1981・法政大学出版局)』