日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
クラーク(Michel de Klerk)
くらーく
Michel de Klerk
(1884―1923)
オランダの建築家。14歳からE・カイペルスのもとで設計を修業し、1910年代に入って独立。ファン・D・メイ、L・クラメルと協同して、海運ビルをアムステルダムに完成(1916)させて以来、有機的で視覚的変化に富んだいわゆる「アムステルダム派」特有の建築を次々と発表して注目され、同派の中心的存在となった。なかでも彼の建築家としての真価は集合住宅の設計において発揮され、アイヘン・ハール集合住宅地や、デ・ダヘラート集合地に実現した建物などに、その天才的な構想力と情感あふれる意匠力が今日に至るまで伝えられている。
[長谷川堯]