クラッカー

精選版 日本国語大辞典 「クラッカー」の意味・読み・例文・類語

クラッカー

〘名〙 (cracker)
① 薄く堅く焼いた塩味のあるビスケット風の干菓子小麦粉を主原料としたもので、主食、おやつ、カナッペの台、おつまみなどに用いられる。〔舶来語便覧(1912)〕
玩具花火の一種。細長い紙製の筒で、中から出ているひもを強く引っ張ると、爆音をたてて紙テープなどを吹き出すもの。祝宴などで用いられる。
※春興倫敦子(1935)〈福原麟太郎〉クリスマス前後「クラッカーを引張って盛に爆発させ」
③ くるみ割り器。
風俗画報‐二三九号(1901)食堂「胡桃など殻固ければとて、歯で噛み砕くは無作法の極なり、宜敷、クラッカーを用ゐよ」

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デジタル大辞泉 「クラッカー」の意味・読み・例文・類語

クラッカー(cracker)

小麦粉を主原料とした、塩味の堅焼きビスケット。
円錐形の紙製の玩具用花火。先端のひもを引くと、大きな音とともに紙テープなどが飛び出る。パーティーなどで用いられる。
くるみ割り器。
コンピューターネットワークシステムスマートホンなどに不正に侵入し、悪意をもって他人のデータを盗み見たり、破壊したりするクラッキングを行う者。→ハッカー

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クラッカー」の意味・わかりやすい解説

クラッカー
くらっかー
cracker

ビスケットの一種で、小麦粉、油脂類、塩、イースト、膨化剤などを混合し、薄く伸ばして焼いたもの。語源はクラックcrack(砕ける)からきたもの。塩味が主体で、かんだときにさくりと砕ける感触が特徴。膨化にイーストの発酵や膨化剤を用いる。代表的なソーダクラッカーはイーストと炭酸水素ナトリウム(重曹)を併用したものである。副材料によってチーズクラッカーグラハムクラッカー(全粒粉入りクラッカー)、レーズンクラッカーなどの種類がある。クラッカーは塩味のもので、携帯食やスナックなど主食的に、またカナッペや菓子材料にも用いる。

河野友美・山口米子]

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改訂新版 世界大百科事典 「クラッカー」の意味・わかりやすい解説

クラッカー
cracker

ビスケットの一種。小麦粉を主材料にして板状に焼いたもので,くだけやすいためこの名がある。塩味のソーダクラッカー,チーズを入れたチーズクラッカーなどがあり,ふつう甘味はつけない。軽い食事やカナッペに用いる。なお,紙筒に糸をつけ,それをひくと大きな音をたてる爆竹の一種もこの名で呼ばれ,パーティなどでさかんに用いられる(癇癪玉(かんしやくだま))。
ビスケット
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ASCII.jpデジタル用語辞典 「クラッカー」の解説

クラッカー

システムネットワークに不正に侵入し、プログラムの破壊や顧客情報を盗む、といった悪質な行為をする人のこと。クラックには、破壊する、亀裂を生じるという意味がある。ウィルスに感染させたり、プログラムの改ざん、データの盗用、プロテクトの解除などの悪事を働く犯罪者を指す。ハッカーも同様の意味で使われることがあるが、ハッカーは、もともとプログラムを解析(ハック)することが好きなコンピューター愛好家を指しており、クラッカーとは大きく異なる。

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知恵蔵 「クラッカー」の解説

クラッカー

卓越した知識と技術を持ち、個人的才覚の発揮によってコンピューター世界を切り開いてきた「ハッカー」に対して、ネットワークも含めた様々なシステムやソフトウエアをいたずら的、犯罪的に改変したり、そのためのツールを開発したりする者の総称がCracker(潰し屋)である。特に、商用ソフトウエアのプロテクト外しや、ユーザー登録(レジストレーション)を不要にする目的で改変を加える者をKrackerと綴る。

(川口正貴 ライター / 2009年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クラッカー」の意味・わかりやすい解説

クラッカー
cracker

小麦粉を主原料とする,甘くない薄型のビスケット。製造に発酵工程が入るため多少膨張し,食感はサクサクしている。一般的には塩味にし薄い硬焼にするため,間食的スナック食品として,またカナッペの土台などに用いられる。ソーダクラッカー,チーズクラッカー,グラハムクラッカー,クリームクラッカー,オイルスプレークラッカー,プレッツェルなどきわめて種類が多い。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「クラッカー」の解説

クラッカー【cracker】

洋菓子の一種。小麦粉に重曹(じゅうそう)・イーストなどの膨張剤や油脂などを加えた生地を、小型の円形や四角形の薄い板状に焼いたもの。多くは無糖で、薄い塩味のものが多く、そのまま、またはディップなどをつけて軽食に用いるほか、スープに添えたりカナッペの台にしたりする。◇音をたてて砕ける意の「crack」に由来する。

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百科事典マイペディア 「クラッカー」の意味・わかりやすい解説

クラッカー

小麦粉を板状に堅く焼いた菓子。くだけやすいところからこの名がある。バター,塩,牛乳などを加え,多くは無糖。重曹を入れたソーダクラッカー,チーズを入れたチーズクラッカーなどがある。軽い食事用,カナッペの台などにも使用。

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パソコンで困ったときに開く本 「クラッカー」の解説

クラッカー

 ネットワーク経由で他のコンピュータに不正にアクセスし、データを盗んだり破壊したりする悪人のことです。「悪いハッカー」というところです。ハッカーという語を擁護するためにあとから作られた言葉ですが、あまり使われていません。

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IT用語がわかる辞典 「クラッカー」の解説

クラッカー【cracker】

システムやネットワークに不正に侵入し、データを盗み見たり、プログラムを改ざん・破壊したりするなどの悪質な行為(クラッキング)を行う者。◇「クラッカ」ともいう。

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ホームページ制作用語集 「クラッカー」の解説

クラッカー

ネットワークを通じて不正に外部から侵入し、悪さする者の事。他人のコンピュータのデータやプログラムを盗み見たり、改ざん・破壊などを行なう者。

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栄養・生化学辞典 「クラッカー」の解説

クラッカー

 コムギ粉で作った甘くないクッキー.

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世界大百科事典(旧版)内のクラッカーの言及

【癇癪玉】より

…すぐに怒ることをかんしゃくを起こすということから,怒りの爆発発作にかけてこの名がついた。英語ではクラッカー・ボールcracker ball。赤青黄などの色紙に火薬を包んであるので五色玉ともいった。…

※「クラッカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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