クメール人(読み)クメールじん(英語表記)Khmers

山川 世界史小辞典 改訂新版 「クメール人」の解説

クメール人(クメールじん)
Khmer

現在のカンボジア王国人口の90%以上を占めるオーストロアジア語族に属する民族。ベトナム南部のメコンデルタ地帯(カンプチア・クラオム),タイコーラート高原からムーン川流域にも分布する。大部分上座仏教を信仰し,農業生業にしている。6世紀後半に興隆した真臘(しんろう)が,クメール語を使用したことが明らかな最初国家である。

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旺文社世界史事典 三訂版 「クメール人」の解説

クメール人
クメールじん
Khmers

モン−クメール語族に属し,同語族とインドからの移住民の混血種族。カンボジア人ともいわれる
メコン川流域に分布し,1世紀末ごろメコン川下流に扶南を建国したのではないかとされる。6世紀にはメコン中流の真臘 (しんろう) が勃興。真臘は9世紀に首都アンコールトムを,12世紀にアンコール−ワットを造営した。13世紀以後,タイ族・ヴェトナム族の圧迫を受けて領土縮小。19世紀後半にフランスの支配下にはいった。第二次世界大戦後,独立

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