クバント(英語表記)KVANT(露)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クバント」の意味・わかりやすい解説

クバント
KVANT(露)

1987年3月 31日,旧ソ連の宇宙ステーション「ミール」の背面ドッキング口に接続するために打ち上げられた天文観測モジュール。総重量 20.6t (推進モジュール 8.4tを含む) ,全長 5.8m,直径 4.2m。同モジュールは実験室と 40m3の与圧エリアを備えた移動用コンパートメントと後部の常圧科学ペイロード隔室から成る。移動用コンパートメントの気密室に紫外線望遠鏡 (グレーザー) ,常圧の計器室に 800kgの「レントゲンバッテリーX線および紫外線望遠鏡がある。また生物工学実験用には電気泳動プラントがある。 89年 11月 26日に,クバント2 (モジュールD) が打ち上げられ,「ミール」に接続された。そして,クバント2に搭載されたイカロス船外移動器による宇宙飛行士の船外活動に成功した。さらに 90年5月 31日にクリスタルモジュールが打ち上げられ,「ミール」に接続された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android