日本大百科全書(ニッポニカ) 「クニッペル・チェーホワ」の意味・わかりやすい解説
クニッペル・チェーホワ
くにっぺるちぇーほわ
Ольга Лео нардовна Книппер‐Чехова/Ol'ga Leo nardovna Knipper-Chehova
(1869―1959)
ロシア・ソ連の女優。ネミロビチ・ダンチェンコに師事、モスクワ芸術座の創立に参加、『かもめ』にアルカージナ役で出演してチェーホフと知り合い、1901年に結婚した。チェーホフの死(1904)後も女優として活躍、チェーホフやスタニスラフスキーの回想を書いた。『桜の園』のラネーフスカヤ夫人、『ワーニャ伯父さん』のエレーナ、『三人姉妹』のマーシャなどチェーホフ劇で主役をつとめ、『どん底』のナースチャ役もはまり役であった。
[中本信幸]
『池田健太郎訳『夫 チェーホフ』(1979・麦秋社)』▽『牧原純・中本信幸訳『チェーホフ・クニッペル往復書簡1』(1984・麦秋社)』