クチキコオロギ(読み)くちきこおろぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クチキコオロギ」の意味・わかりやすい解説

クチキコオロギ
くちきこおろぎ / 朽木蟋蟀
[学] Duolandrevus coulonianus

昆虫綱直翅(ちょくし)目コオロギ科に属する昆虫。日本産コオロギ類のなかの大形種の一つで、かつてはオオズコバネコオロギとよばれた。体長24~30ミリメートル。体、後ろ脚(あし)の膝部(しつぶ)と脛節(けいせつ)以下は黒褐色、腿節(たいせつ)は淡褐色。頭部は大きく、前胸背板は横形。前翅は短く、雄では腹部中央をすこし越える程度で、雌ではより短い。腹部は平たく、後ろ脚の腿節は幅広い。成虫夏季にみられるが、おもに森の朽ち木の樹皮下にすみ、しばしば幼虫と共生する。雄はギーというように発音する。本州の関東地方以南、東南アジアに広く分布する。

[山崎柄根]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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