キング・コング

デジタル大辞泉プラス 「キング・コング」の解説

キング・コング〔アメリカ映画〕

①《King Kong》アメリカ特撮映画に登場する怪獣洋上孤島に棲む巨大な類人猿。1933年の同名映画で初めて登場し、以後、同作の続編や数多くのリメイク作品、リブート作品に登場。東宝怪獣映画『ゴジラ』シリーズとのコラボレーション作品もある。作品により設定や姿形は異なる。
②①が登場する1933年製作のアメリカ映画。原題《King Kong》。監督:メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードサック、出演:フェイ・レイ、ロバート・アームストロング、ブルース・キャボットほか。
③1976年製作のアメリカ映画。原題《King Kong》。製作者ディノ・デ・ラウレンティスによる②のリメイク。監督:ジョン・ギラーミン、出演:ジェフ・ブリッジス、ジェシカ・ラング、チャールズ・グローディンほか。1986年に続編『キングコング2』が作られた。
④2005年製作のアメリカ映画。原題《King Kong》。②のリメイク。監督:ピーター・ジャクソン、出演:ナオミ・ワッツ、エイドリアン・ブロディ、ジャック・ブラック、ほか。第78回米国アカデミー賞音響賞、音響編集賞、視覚効果賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キング・コング」の意味・わかりやすい解説

キング・コング
きんぐこんぐ
King Kong

アメリカ映画。1933年作品。メリアン・C・クーパーとアーネスト・シェードサックが製作・監督した怪獣映画の古典的名作。南海の孤島へ乗り込んだ撮影隊が、身長18メートルの巨猿キングコングに女優(フェイ・レイ)をさらわれる。恋人の機関士(ブルース・キャボット)の決死の追跡によって女優は救われ、生け捕りにされたコングはニューヨークで見せ物になるが、太い鎖を引きちぎって暴れ出し、全市をパニックに陥れる。モデル・アニメーション特殊撮影の開祖ウィリス・オブライエンによる、人形アニメと、実写や書割などの合成によるトリックの入念さと、ダイナミックな演出で押しまくる1時間40分。ふたたび女優をさらったコングが高層ビルの頂上へ昇り詰め、戦闘機の機銃掃射でしだいに力尽き、女優を頂上に残して落ちてゆく結末の「美女と野獣」のパターンは、以後、無数の亜流やパロディーを生んだ。なお、カラーワイドによる76年度の再映画化版では、ほとんどが、縫いぐるみを着た人間によって演じられており、安易で大味な「大作」にとどまった。

[森 卓也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キング・コング」の意味・わかりやすい解説

キング・コング
King Kong

巨大なゴリラを主人公にしたアメリカの怪獣映画。 RKO1933年作品。監督メリアン・クーパー,アーネスト・シュードザック。出演 F.レイ,R.アームストロングほか。エドガー・ウォレスの原作。熱帯の島でいけどりにされた巨大なゴリラがニューヨークで見世物にされ,大暴れをする。特殊撮影による効果がおもしろく大評判になった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「キング・コング」の意味・わかりやすい解説

キング・コング

米国映画。1933年作。E.B.シェードサックとM.C.クーパー監督。女性に恋をした巨大なゴリラ,キング・コングの悲劇的運命を描く。ニューヨークの街で暴れるキング・コングを縫いぐるみとミニチュアによる特撮で表現し,大ヒットを記録した。怪獣映画の先駆。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android