キレート

デジタル大辞泉 「キレート」の意味・読み・例文・類語

キレート(chelate)

カニのはさみの意》「キレート化合物」の略。

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化学辞典 第2版 「キレート」の解説

キレート
キレート
chelate

キレート化合物ともいう.多座配位子中心原子に配位した化合物本来エチレンジアミンのように金属原子をはさみ込むような形で配位する二座配位子の配位した化合物に用いられた名称であったが,現在では,広く多座配位子の場合にも用いられている.キレートとはギリシア語で“カニのはさみ”の意味である.金属原子と多座配位子とから形成される複素環をキレート環,キレート環を形成する現象をキレート化という.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「キレート」の解説

キレート

 キレート化合物ともいう.多座配位子の配位した錯化合物

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のキレートの言及

【化学】より

… ウェルナーによって基礎が築かれた錯体の化学は,化学結合の理論の発展とともに理論的にも強化され,さらにX線解析の応用によって構造も確認された。1920年モーガンGilbert Thomas Morgan(1872‐1940)とドリューは,中央の金属イオンが二つまたはそれ以上の結合によって有機配位子と結合している形の化合物に〈キレート〉という名称を与えた。キレート環は芳香環程度の安定性をもち,分析化学以外の分野にも重要な意味をもつことが明らかにされた。…

【キレート化合物】より

配位化合物のなかで多座配位子が配位してできたもの。キレート錯体あるいは単にキレートと呼ぶこともある。エチレンジアミンNH2(CH2)2NH2のような二座配位子が中心原子たとえば銅に配位するときには,一般に分子内の二つの窒素原子で一つの銅をはさむように結合して銅を含む環ができる(5員環,6員環が多い)。…

※「キレート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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