キャサリン[アラゴンの](読み)キャサリン

百科事典マイペディア の解説

キャサリン[アラゴンの]【キャサリン】

英国チューダー朝国王ヘンリー8世の最初の王妃。スペインのフェルナンドイサベラ末娘。当時のヨーロッパの強大国スペインの意を迎えようとした政略結婚によって,1501年皇太子アーサーの妃となったが,彼の早逝によって,1509年,義理の弟との結婚を禁じたローマ教会の規定に特免をえて,ヘンリーと再婚した。しかしメアリー(後の女王)の他に男子の後継者に恵まれなかったことから,国王はアン・ブーリンとの恋愛に走り,キャサリンとの結婚の不成立を訴えたが,ローマ教会がそれをいれなかったため事態は紛糾した。結局,議会主導のもとに政治的解決がはかられて,キャサリンのローマへの上告は禁止され,1533年に離婚が成立したが,彼女はそれを認めず,最後まで英国に留まった。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android