キシリトールガムでむし歯を予防する(読み)きしりとーるがむでむしばをよぼうする

食の医学館 の解説

きしりとーるがむでむしばをよぼうする【キシリトールガムでむし歯を予防する】

キシリトールとは、シラカバなどの樹脂から抽出された物質を原料とする天然素材の甘味料です。
 むし歯の原因の1つとして、むし歯菌であるミュータンス菌が糖を分解・発酵してつくる酸があげられます。
 キシリトールの場合、ミュータンス菌による発酵がほとんど起こらず、酸がでません。そのうえ、長期にわたって使用すると、この菌自体の繁殖力も弱まることが報告されています。また、キシリトールは、唾液分泌をうながして酸を中和したり、唾液中のカルシウムエナメル質と結びつく再石灰化を促進する効果も確認されています。
 キシリトールを配合したガムなどの製品を選ぶときは、次の2点がポイントです。
(1)その原料に50%以上キシリトールが配合されていること。
(2)キシリトール以外の甘味料も入っているときは、ソルビトールマルチトールマンニトールのような低酸性のものを使用していること。
 ヨーロッパ各国の歯科医師会では、食事のあとやおやつのあとにキシリトールガムをかむ習慣をつけ、また長期にわたって使用し続けることを推奨しています。
(日本フィンランド むし歯予防研究会発表資料より)

出典 小学館食の医学館について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android