キサントゲン酸(読み)キサントゲンサン

デジタル大辞泉 「キサントゲン酸」の意味・読み・例文・類語

キサントゲン‐さん【キサントゲン酸】

xanthogenic acidエチルアルコール中で水酸化カリウム二硫化炭素とを反応させてできるカリウム塩を、希酸で処理して得られる無色液体化学式C2H5OCSSH

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化学辞典 第2版 「キサントゲン酸」の解説

キサントゲン酸
キサントゲンサン
xanthogenic acid

O-ethyl carbonodithioate.C3H6OS2(122.22).C2H5OCS2H.エチルキサントゲン酸カリウム希硫酸を低温で作用させると得られる.液体.融点-53 ℃,分解点25 ℃.pKa 2.56(25 ℃).水に難溶.分解点でエタノールと二硫化炭素になる.そのK塩は二硫化炭素とアルコール性カリとの反応で得られ,分解点210 ℃ の安定な結晶である.セルロースヒドロキシ基から,同様の反応で得られるものはビスコースである.[CAS 151-01-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「キサントゲン酸」の意味・わかりやすい解説

キサントゲン酸【キサントゲンさん】

化学式RO・CS・SHで表されるジチオカルボン酸。遊離の酸は不安定ですぐ分解する。その塩は二硫化炭素とアルコールカリの反応により得る。アルカリセルロースのキサントゲン酸塩はビスコースとして重要。

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