ガンマ関数(読み)がんまかんすう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガンマ関数」の意味・わかりやすい解説

ガンマ関数
がんまかんすう

オイラーによって考えられた、階乗を一般化する関数


で定義される。この関数は

を満たす。sが大きいときのΓ(s)の値を近似的に計算する式に、次のスターリング公式がある。


 Γ(s)を定義する積分はsが複素数のときも、sの実数部分が正ならば収束し、この関数は、s=0,-1,-2,……を除いて、複素平面全体に解析接続される。1/Γ(s)は複素平面全体で正則である。また、次の関数等式

は重要である。

[竹之内脩]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガンマ関数」の意味・わかりやすい解説

ガンマ関数
ガンマかんすう
gamma function

第2種オイラー積分ともいう。 α>0 で定義された関数
をガンマ関数という。ガンマ関数は,次の性質をもつ。
この (2) の性質からガンマ関数は,階乗を拡張した関数ということができる。この関数は,オイラーによって発見されたもので,ベータ関数と並んでオイラー積分の名が与えられている。

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