ガウア(英語表記)gaur
Indian bison
Bos gaurus

デジタル大辞泉 「ガウア」の意味・読み・例文・類語

ガウア(gaur)

ウシ科の哺乳類。大形で、体高2メートル、体重1トンにもなる。体は褐色四肢の先のほうは白く、雌雄とも角をもつ。東南アジア分布森林にすむ。インド野牛やぎゅうガウル

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ガウア」の意味・わかりやすい解説

ガウア
gaur
Indian bison
Bos gaurus

偶蹄目ウシ科のもっとも大型の野生のウシ。ガウルともいう。インド,ミャンマーマレーシアの標高2000mまでの丘陵山地の森林,低地の森近くの竹林草原にすむ。体長2.6~3.3m,肩高1.7~2.1m,体重700~1000kg。体色は成獣の雄で黒色,雌と若い雄では褐色。四肢の下半分は黄白色。雌雄ともに角をもち,背中の肩の間から中央にかけて筋肉の隆起がある。さまざまな年齢の雄と,子をつれた雌からなる8~20頭の小群をつくる。食物の極端に乏しい季節には大きな群れになる。早朝と夕方動いて,草本,木の葉,樹皮を食べ,日中の暑い間は物陰休息反芻(はんすう)をする。土に塩分などの無機物を含む場所を訪れ,それらをなめる。大移動は行わない。警戒心が強く,嗅覚(きゆうかく)が鋭敏である。交尾期には成熟した雄は森じゅうに響くうなり声を発して,雌に存在を誇示する。雌を巡って雄どうしが闘うこともある。雌は妊娠期間約9ヵ月の後,群れから離れた茂みに1子を生む。生まれたての子は淡黄色で,周囲の茂みの色に混じり目だたない。約20分後には走れるようになり,数日後には母子で群れに戻る。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android