カーバ神殿(読み)カーバしんでん

精選版 日本国語大辞典 「カーバ神殿」の意味・読み・例文・類語

カーバ‐しんでん【カーバ神殿】

(al ka ‘ba) サウジアラビア王国メッカにある大モスクの中の建物。高さ一五メートル余りの直方体の建物で、メッカをとりまく山から切り出された灰色の石で造られ、東の壁面一隅イスラム教徒が神聖視する黒い石がはめ込まれている。イスラム教成立以前からアラビア半島の神々の聖所であったというが、成立後はアラーに祝福された場所とされ、イスラム教徒の義務である一日五回の礼拝は、カーバの方向(キブラ)にむかって行なわれる。カーバ。カーバ聖殿。

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デジタル大辞泉 「カーバ神殿」の意味・読み・例文・類語

カーバ‐しんでん【カーバ神殿】

Kaaba》⇒カーバ

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「カーバ神殿」の解説

カーバ神殿(カーバしんでん)
Ka‘ba

イスラーム聖堂メッカの大モスクのほぼ中央にある。黒い幕で覆われた高さ約15mの石造の立方形の建物で,東の角の下部に,黒石がはめこまれている。その歴史は非常に古く,アラブ多神教の神殿であったが,ムハンマドによってイスラームの聖堂とされた。ムスリムはカーバへのハッジ(巡礼)を義務づけられ,礼拝の際カーバに向かうが,この方向をキブラという。

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旺文社世界史事典 三訂版 「カーバ神殿」の解説

カーバ神殿
カーバしんでん
Ka‘bah

アラビア半島西岸,メッカにあるイスラームの拝殿
ムハンマド以前から偶像を納めた方形の神殿として存在していたが,彼が勝利者としてメッカに帰り,すべての偶像を破壊してアッラー(神)の信仰の中心とした。イスラーム教徒の聖地礼拝の中心となっている。イスラーム暦12月には,世界各地から多数の信徒が巡礼のために集まる。

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