日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
カー(Deborah Kerr)
かー
Deborah Kerr
(1921―2007)
イギリスの映画女優。本名はDeborah Jane Kerr-Trimmer。スコットランドのへレンズバーグ(へレンズバラ)Helensburghに生まれる。バレエ、演技などを学び、ロンドンなどで舞台女優の経験を積む。1940年代から映画に出演。『老兵は死なず』(1943)や『黒水仙』(1947)などの作品で注目されハリウッドに進出、知的美貌と演技力で1950年代を中心に活躍した。
タイ王宮を舞台にイギリス人家庭教師の役を演じた『王様と私』(1956)は、ミュージカル映画の名作として、また彼女の代表作として広く知られる。その他のおもな作品として『クオ・ヴァディス』(1951)、『ゼンダ城の虜(とりこ)』(1952)、相手役バート・ランカスターとのラブ・シーンが話題になった『地上(ここ)より永遠(とわ)に』(1953)、『めぐり逢い』(1957)、『旅路』(1958)などがある。『王様と私』など6作品でアカデミー主演女優賞にノミネートされた。晩年はパーキンソン病を患い、イギリス東部のサフォークで死去。
[編集部]
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