カロク

改訂新版 世界大百科事典 「カロク」の意味・わかりやすい解説

カロク (花鹿)
Formosan deer
Cervus taiouanus

タイワンジカ,ハナジカともいう。台湾特産の白斑の顕著な偶蹄目シカ科の哺乳類。肩高85~90cm,体長150cm前後,体重40~90kg。ニホンジカに似るが胴が長く,四肢がやや短く,体の地色は栗色で胴に多数の白斑があり,冬毛でも白斑は消失しない。角は長さ45~50cm,ニホンジカ同様成獣では3叉(さ)(4尖(せん))であるが,最下位の枝(第1枝)が異様に短い。かつては台湾の平地に多数生息したが,乱獲のためしだいに減少し,1930年代には,東海岸の大庄と鳳林付近の原生林に残存するのみといわれるに至った。近年は野生のものの捕獲された例を聞かない。しかし,鹿茸(ろくじよう)を目的として昔から飼育され,現在も各地で多数飼われている。1880年ころ火焼島と琉球嶼に移入された。また日本では,1930年代に伊豆大島の動物園で飼われたものが逃げ出して野生化し,今日に至っている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カロク」の意味・わかりやすい解説

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