カレドニア造山運動(読み)カレドニアぞうざんうんどう

百科事典マイペディア 「カレドニア造山運動」の意味・わかりやすい解説

カレドニア造山運動【カレドニアぞうざんうんどう】

古生代前半の世界的造山運動。関連するおもな地域は,ロンドン以北の英国とスカンジナビア半島の脊梁山脈より西(合わせてカレドニア造山帯),および北米の北部アパラチア。前者ではほぼ古生代初期から沈降が始まり,地向斜を形成。シルル紀末に褶曲(しゅうきょく)・変成作用・花コウ岩貫入があり,隆起して山脈が生じた。北部アパラチアではオルドビス紀後の褶曲が著しく,タコニック造山と呼ばれる。
→関連項目イギリス旧赤色砂岩デボン紀ハイランド

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カレドニア造山運動」の意味・わかりやすい解説

カレドニア造山運動
カレドニアぞうざんうんどう
Caledonian orogeny

古生代中期の造山運動カレドニア造山輪廻ともいう。古生代シルル紀末からデボン紀の初め頃,広義にはカンブリア紀からデボン紀までの造山運動の総称。カレドニアはスコットランドの古名。スコットランドからノルウェーが代表的地域。

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デジタル大辞泉 「カレドニア造山運動」の意味・読み・例文・類語

カレドニア‐ぞうざんうんどう〔‐ザウザンウンドウ〕【カレドニア造山運動】

古生代の前半に起こった世界的な造山運動。スコットランドからノルウェーにかけての地域、および北アメリカのアパラチア山脈北部の地域が主。

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精選版 日本国語大辞典 「カレドニア造山運動」の意味・読み・例文・類語

カレドニア‐ぞうざんうんどう ‥ザウザンウンドウ【カレドニア造山運動】

〘名〙 古生代中頃に起こった造山運動。北米のアパラチア山脈、大西洋東側のスコットランドやスカンジナビア半島北部の造山帯が代表的。

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世界大百科事典 第2版 「カレドニア造山運動」の意味・わかりやすい解説

カレドニアぞうざんうんどう【カレドニア造山運動 Caledonian orogenic movement】

狭義にはノルウェーから北海を通り,スコットランドの大部分,イングランド北西部,ウェールズアイルランドを含み,北東~南西方向にのびる造山帯をカレドニア造山帯とよび,ここにおこったシルル紀後期~デボン紀前期の変動をカレドニア造山運動とよんだ。広義には古生代前半(カンブリア紀~デボン紀)の世界のすべての地域の造山運動をいう。カレドニアはスコットランドのラテン名である。カレドニア造山帯の花コウ岩,変成岩の年代は3.2億~5.6億年前の範囲を示す。

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