カリフォルニア湾(読み)カリフォルニアワン

デジタル大辞泉 「カリフォルニア湾」の意味・読み・例文・類語

カリフォルニア‐わん【カリフォルニア湾】

Golfo de Californiaメキシコ北西部、カリフォルニア半島北米大陸との間にある湾。南北に細長く、幅100~200キロメートル、長さ約1100キロメートル。ティブロン島エスピリトゥサント島などがある。世界の海棲哺乳類の4割の種が生息し、2005年「カリフォルニア湾の島々と自然保護区」の名称で世界遺産(自然遺産)に登録されたが、固有種イルカ絶滅危機にあるとして、2019年に危機遺産にも登録。コルテス海

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カリフォルニア湾」の意味・わかりやすい解説

カリフォルニア湾
カリフォルニアわん
Golfo de California

メキシコ北西岸にある太平洋の入り海。メキシコ本土とバハカリフォルニア半島にはさまれた北西-南東方向の細長い湾で,長さ約 1200km,幅 100~200km。面積約 16万 km2。湾は中央部よりやや北寄りにあるアンヘルデラグアルダ島とティブロン島により2つに分けられる。北の湾奥部は浅く,水深 180mより深いところは少いが,南部にはいくつかの深淵部があり,最深部は水深 3000mに達する。成因については,構造的に太平洋の一部とする説と,バハカリフォルニア半島をなす山脈サンアンドレアス断層に沿って北へ移動しながら,ゆっくりと陥没して形成されたとする説がある。湾奥に注ぐコロラド川のほか,本土側からヤキマヨ,フエルテ,シナロアなどの川が湾に流入。沿岸主要港は半島側のラパス,本土側のグアイマス。南西部沿岸では真珠採取が行われる。スペイン植民地時代には,1535年湾を横切って半島側に達した H.コルテスにちなんで「コルテスの海」と呼ばれ,また赤色のプランクトンが多かったことから「朱色の海」とも呼ばれた。

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改訂新版 世界大百科事典 「カリフォルニア湾」の意味・わかりやすい解説

カリフォルニア湾 (カリフォルニアわん)
Golfo de California

北アメリカのメキシコ北西端,北西から南東に細長く延びる大きな湾。メキシコ本土とカリフォルニア半島によって囲まれる。長さ1100km,幅100~250km,面積約16万km2。北部の湾奥にはコロラド川の河口がある。湾内にはアンヘル・デ・ラ・グアルダ,ティブロンなどの島がある。半島側は,山地が海に迫って小さい島が多く,東側は少数の河川が低地をつくり,ガイマス,サンタ・ロサリアなどの小港がある。1539年,フランシスコ・デ・ウリョアは〈赤い海Mar Bermejo〉と名づけた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カリフォルニア湾」の意味・わかりやすい解説

カリフォルニア湾
かりふぉるにあわん
Golfo de California

メキシコの北西部、カリフォルニア半島と大陸部の間にある湾で、長さ約1100キロメートル、幅100~200キロメートル。北部はコロラド川の河口をなし、三角州を形成し、水深は浅い。中央部にアンヘル・デ・ラ・グアルーダ島、ティブロン島などの島が多く、南部には半島に沿って小島が並ぶ。カリフォルニア半島南部のラ・パス湾にラ・パス港があり、大陸側のマサトランとの間にフェリーが通じる。北部の中心都市メヒカリの外港は、199キロメートル南のサン・フェリペであるが、湾の水深が浅いため国道5号で結ばれている。なお、2005年に、島々と保護地域が世界遺産の自然遺産として登録されている。さらに2007年には二つの国立公園が追加登録された(世界自然遺産)。

[高木秀樹]

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百科事典マイペディア 「カリフォルニア湾」の意味・わかりやすい解説

カリフォルニア湾【カリフォルニアわん】

北米の太平洋岸,メキシコ本土とカリフォルニア半島の間の細長い湾。長さ1220km,幅100―240km。湾奥にコロラド川が注ぐ。半島側は山地が海岸に迫る。エビ類の漁獲が多い。

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世界大百科事典(旧版)内のカリフォルニア湾の言及

【温泉】より

… (b)プレート生産地帯の温泉 大西洋中央海嶺:アイスランド。東太平洋海膨:カリフォルニア湾口水深2700mの海底温泉,ガラパゴス海域の海底温泉。紅海の中央部水深2000mの海底温泉など。…

※「カリフォルニア湾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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