カモ(鴨)(読み)カモ

百科事典マイペディア 「カモ(鴨)」の意味・わかりやすい解説

カモ(鴨)【カモ】

カモ科の鳥のうち,一般に体が小さく,首があまり長くなく,雌雄で色彩を異にするものをいう。分類学上のまとまった群ではない。水鳥で泳ぎが巧み。足指にはみずかきがある。巣は地上,樹洞などに作られ,雌の羽毛を敷く。雌のみ抱卵。雛(ひな)は早成性で孵化(ふか)したときには綿毛がある。日本には35種。冬鳥として渡来するものが多い。主として淡水にすむものにマガモ,カルガモ,オナガガモ,トモエガモ,海産種にキンクロハジロ,スズガモ,クロガモなどがある。→カモ猟
→関連項目谷津干潟

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世界大百科事典 第2版 「カモ(鴨)」の意味・わかりやすい解説

カモ【カモ(鴨)】

カモ目カモ科カモ亜科Anatinaeに属する約120種の鳥の総称極地を除く全世界に分布する。くちばしは幅広く扁平で,先端にかぎ状の突起があり,縁にはぎざぎざの板歯が列生している。脚は短く,前3本のあしゆびは水かきでつながっている。カモ類でも何々ガンという名をもつ鳥もいるが,外観上他のカモ科の鳥と異なる点は,一般に体が小型であること,他はほとんど雌雄同色であるが,カモ類は雌雄異色のものが多いことなどである。

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世界大百科事典内のカモ(鴨)の言及

【鳥料理】より

…鳥類の肉を主材料とする料理。現在の日本では狩猟法によって野鳥の捕獲が制限され,ふつう食用とされるのは,家禽(かきん)では鶏,アイガモ,アヒル,シチメンチョウ,ウズラなど,野鳥ではキジ,ヤマドリ,コジュケイ,カモ類,シギ類,スズメなどで,鳥料理の主体は鶏肉を使うものとなっている。鶏肉の和風料理としては,水炊き,すき焼などのなべ料理のほか,焼鳥,とりわさ,いり鳥,つくねなどにする。…

※「カモ(鴨)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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