カブラル(Francisco Cabral)(読み)かぶらる(英語表記)Francisco Cabral

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

カブラル(Francisco Cabral)
かぶらる
Francisco Cabral
(1528―1609)

イエズス会司祭。ポルトガル領サン・ミゲル島(アゾレス諸島)に生まれる。リスボンで教育を受け、1554年インドのゴアにてイエズス会に入り、司祭に叙階された。数か所のコレジオ(大神学校)の院長を務めたのち、1568年(永禄11)に第2代日本布教区長に任命された。1570年(元亀1)6月18日天草(熊本県)の志岐(しき)に上陸宣教師を招集して志岐会議を開き、新たな宣教師の配置を決定した。1581年まで日本における最高責任者として活躍したが、厳格な性格は日本人を受け入れず、巡察師バリニャーノの日本順応方針と対立し、1583年マカオへ去った。1586年まで同地の神学院長を務め、同年ゴアに赴き、1592年より1597年までインド管区長を務めた。1609年同地にて死去した。

[宮崎賢太郎 2018年2月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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