カフェ・ゲルボア(英語表記)Café Guerbois

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カフェ・ゲルボア」の意味・わかりやすい解説

カフェ・ゲルボア
Café Guerbois

19世紀,パリのモンマルトル,バティニョール街 (現在のクリシー街9番地) にあったカフェ。落選展を機にマネの周囲に集るようになった芸術家たちが,1866年頃からここで毎週1度の会合をもつようになった。 68年頃に高まりをみせ,パリ・コミューン後は「カフェ・ヌーベル・アテヌ」に代り,やがて印象主義形成の基盤となる。当時「マネ派」とか「バティニョール派」と世間で呼ばれたこの集りには,マネを中心にゾラデュランティ,デュレなどの作家,批評家,バジール,ドガ,ルノアール,ピサロ,モネ,シスレーセザンヌなどの画家,それに彫刻家で詩人アストリュク,版画家 F.ブラックモン,写真家ナダールらが集り,新しい芸術について論じ合ったことで有名。 (→印象主義 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android