カパイシアン(英語表記)Cap-Haïtian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カパイシアン」の意味・わかりやすい解説

カパイシアン
Cap-Haïtian

西インド諸島中部,ハイチ北部都市。現地ではルカプ Le Capと略称される。大西洋に臨む港湾都市で,ハイチ第2の都市。1670年フランス人が建設。カプフランセ Cap-Françaisと呼ばれ,1770年までフランス植民地サンドマングの首都。1791年奴隷の反乱,1802年植民地人とフランス軍の戦闘があったところとして知られる。1842年の地震,1928年のハリケーンなどにより,古い建築物の多くが破壊された。周辺の農業地帯の中心地で,バナナ,パイナップル,サトウキビコーヒー,カカオなどを集散する。周辺にはサン・スーシ宮殿やラ・フェリエール要塞遺跡などがあり,観光客も多い(→ラミエール国立歴史公園)。首都ポルトープランスの北約 140kmにあり,道路,空路で結ばれる。人口 11万1094(2003)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「カパイシアン」の意味・わかりやすい解説

カパイシアン
Cap Haïtien

ハイチ北部にある同国第2の都市。人口11万3555(1999)。カプ・ハイティアンとも呼ぶ。コーヒー,ココア木材海産物積出港として知られる。1670年に建設され,当時はカプ・フランセーズと呼ばれるとともに,1795年までフランス領植民地サン・ドマング島の主都でもあった。しかし同年,黒人蜂起によって主要な建物が破壊された。H.クリストフの造ったサン・スーシ宮殿と要塞の廃虚が近郊にある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「カパイシアン」の意味・わかりやすい解説

カパイシアン

ハイチ北部にある同国第2の都市。1670年仏植民地として創設され,製糖業の中心だった。市の北部に美しい海岸が続く。近郊に19世紀初めH.クリストフが建設した城塞(じょうさい)と宮殿の廃墟がある。15万5505人(2009)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android