カナバニン

化学辞典 第2版 「カナバニン」の解説

カナバニン
カナバニン
canavanine

2-amino-4-(guanidinooxy)butyric acid.C5H12N4O3(176.19).グアニジノオキシ基をもつ唯一のα-アミノ酸.ナタマメCanavalis ensiformis粉末抽出液より,フラビアン酸塩として分離された.合成はα-アミノ-γ-ヒドロキシ酪酸からカナリンH2NOCH2CH2-CH(NH2)CO2Hを経てつくられる.融点184 ℃(分解).+7.9°(水).pK1 2.50,pK2 6.60,pK3 9.25.カナバナーゼの作用でカナリンを生じる.多くの生物体の成長阻止をするが,類似アルギニンによりその作用は阻止される.[CAS 543-38-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「カナバニン」の解説

カナバニン

 C5H12N4O3 (mw176.18).H2NC(NH)NHOCH2CH2CH(NH2)COOH.通常のタンパク質を構成するアミノ酸以外のアミノ酸の一つ

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カナバニン」の意味・わかりやすい解説

カナバニン
canavanine

アミノ酸の一種。次の化学式で表わされる。
H2N(=NH)CHNOCH2CH2CH(NH2)COOH
L体はマメ科植物中に存在する。融点 182~183℃。ウイルス,植物などの生長を阻害する作用がある。

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