カタルニャ自治州(読み)カタルニャ(英語表記)Catalunya; Cataluña

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カタルニャ自治州」の意味・わかりやすい解説

カタルニャ〔自治州〕
カタルニャ
Catalunya; Cataluña

スペイン北東部の自治州。1979年自治州となった。北はピレネー山脈でフランスとの国境線,東から南は地中海岸,西はアラゴン州に接する。バルセロナ,ヘロナ,レリダタラゴナの 4県からなる。中心は歴史都市バルセロナ。カルル大帝の時代の辺境伯領に由来する。 12世紀にはアラゴン王国に統合されたが,独自の文化を保ち,カタルニャ語 (カタラン語) を用い,地中海貿易の基地として繁栄した。スペイン王国の統一後は衰退するが,その後も中央への反発が強く,しばしば反乱を起こした。1931年には共和国を宣言。さらに完全独立を目指す革命 (1934) を起こしたが失敗。反フランコ勢力が強く,1936~39年の内乱に際し人民戦線政府の重要拠点となった。おもな産物はワインで,スペイン全体の 3分の1を産する。ほかにオリーブ油,野菜,穀物,果実など。ピレネーの谷間では家畜飼育が行なわれる。盛んな水力発電を利用して工業が発達し,バルセロナがその中心。おもな工業は繊維,金属,機械,化学,セメント製紙など。面積 3万2091km2。人口 721万508 (2007推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android