カシュガル(喀什噶爾)界約(読み)カシュガルかいやく(英語表記)Kashgar Jie-yue; Kashgar Chieh-yüeh

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

カシュガル(喀什噶爾)界約
カシュガルかいやく
Kashgar Jie-yue; Kashgar Chieh-yüeh

ロシアと中国清朝間の中央アジア国境画定条約。 1882年 (清,光緒8年) および 84年にカシュガルで締結された。 19世紀に中央アジアに進出したロシアは,それまでの国境を南西方に延長しようとして,タルバガタイ (塔爾巴哈台) 条約を結び,コーカンド辺界までのロシア,清朝間の国境を定めた。しかしロシアによるイリ地方の占領の結果,81年イリ (伊犂) 条約が締結され,のちイリ条約に基づいてカシュガル界約が結ばれ,新たな国境が画定された。この国境は前の国境に比して清に不利となったが,現在も国境の一部をなしている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android