カクストン版(読み)カクストンばん

百科事典マイペディア 「カクストン版」の意味・わかりやすい解説

カクストン版【カクストンばん】

英国活版印刷術の開祖カクストンWilliam Caxton〔1422ころ-1491〕の製作した活版印刷の図書。1473年ころ自らフランス語の小説を翻訳しブリュージュで刊行したのが,英語の最初の活字本。1476年ころロンドンにもどり印刷・出版所を置き,《チェス手引》(1476年),さし絵を入れた《世界の鏡》(1481年)など総数80点余を活字化した。チョーサーの《カンタベリー物語》(1478年ころ,1484年刊)はその代表作とされる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android