カウフマン(英語表記)Angelica Kauffmann

改訂新版 世界大百科事典 「カウフマン」の意味・わかりやすい解説

カウフマン
Angelica Kauffmann
生没年:1741-1807

スイス出身の女流画家。クーアChurに生まれ,若くして画家の父とともにイタリアに赴き,肖像画家として活動。1766-81年ロンドンで活躍し,ローヤル・アカデミーの創立会員の一人となる。81年イタリアの画家ツッキAntonio Zucchiと結婚,以後没年までローマで暮らす。新古典主義の画家A.R.メングス,理論家J.J.ウィンケルマンの影響下に神話画,寓意画を制作,親交のあったウィンケルマン,画家J.レーノルズ,W.ゲーテなど,多くの肖像画も描く。傑出した画家とはいい難いが,当時は多大な名声を博した。
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カウフマン
George Simon Kaufman
生没年:1889-1961

アメリカ劇作家演出家。おおむね共作で劇を書いたが,とくにモス・ハートとの共作による《一生でただ一度》(1930),《わが家の楽園》(1936),《晩餐に来た男》(1939)など,常識とはまったく無縁人物が登場する風刺的な喜劇で知られる。大統領選挙を茶化したミュージカル《われ汝を歌う》(1931)の台本も有名。喜劇,ミュージカルの両方で器用で達者な演出家としても活躍した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カウフマン」の意味・わかりやすい解説

カウフマン
Kauffmann, (Maria Anna) Angelica

[生]1741.10.30. クール
[没]1807.11.5. ローマ
スイスの女性画家。ウィンケルマン,ゲーテ,ヘルダー,ヨーゼフ2世,バイエルンの皇太子ルートウィヒらの知遇を受けた才媛。幼少期から父の画家ヨハン・ヨーゼフ・カウフマンとともに各地を遍歴。 1766年から 15年間ロンドンに滞在。同地のロイヤル・アカデミー創設者の一人。 R.アダムの建築の装飾壁画の制作で知られる。 1782年来ローマに定住。ロココ風の繊細さと新古典主義的様式を合わせた,個性的な作風特色とする。ゲーテ,ウィンケルマンらの肖像画も描く。主要作品『ミランダとフェルディナント』 (オーストリア美術館) 。

カウフマン
Kaufman, Konstantin Petrovich

[生]1818.3.2. デムブラン近郊
[没]1882.5.16. タシケント
ロシアの軍人。 1839年陸軍工兵将校として軍隊に入り,44~55年カフカス(コーカサス) 勤務,57年少将,61年陸軍省軍務局長となって,陸相 D.A.ミリューチンの軍制改革を助けた。 65年ビレンスク軍司令官,67年初代トルキスタン総督となり,タシケントに赴任。軍政,外交に関する広大な権限を与えられて,68年ブハラ,73年ヒバ,75年コカンドの3ハン国を征服,ロシアの領土を中央アジアに拡大した。

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百科事典マイペディア 「カウフマン」の意味・わかりやすい解説

カウフマン

スイス生れの女性画家。1782年以後ローマに定住。ロココ様式に古典主義を加味した作風を特徴とし,肖像画,宗教画,神話画を描いて人気を博した。代表作に《ウィンケルマンの肖像》(1764年,チューリヒ,クンストハウス蔵)や《自画像》(1762年,ウフィツィ美術館蔵)などがある。

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367日誕生日大事典 「カウフマン」の解説

カウフマン

生年月日:1871年6月5日
ドイツの物理学者
1947年没

カウフマン

生年月日:1818年3月3日
ロシアの軍人
1882年没

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