オーロン(英語表記)Orlon

デジタル大辞泉 「オーロン」の意味・読み・例文・類語

オーロン(Orlon)

アクリル合成繊維。軽く、保温性に富む。商標名。

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改訂新版 世界大百科事典 「オーロン」の意味・わかりやすい解説

オーロン
Orlon

アクリロニトリル重合体および共重合体で作ったアクリル繊維アメリカデュポン社が1948年に発表し,50年に世界で初めて市場に出した。ポリアクリロニトリルジメチルホルムアミドに溶かして乾式紡糸によって得られる。ニットウェア毛布テントカーテン帆布などに広い用途をもつ。
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百科事典マイペディア 「オーロン」の意味・わかりやすい解説

オーロン

米国デュポン社の製造するアクリル繊維の商品名。ポリアクリロニトリル[CH2-CH(CN)](/n)をジメチルホルムアミド(CH3)2N・CHOに溶かし,乾式紡糸によって作られる。日光に対する耐性が強いことから,テント,カーテン,帆布,ニットウェア,毛布など広範な用途がある。
→関連項目合成繊維紡糸

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世界大百科事典(旧版)内のオーロンの言及

【アクリル繊維】より

…他のモノマーと共重合させることにより,溶解性,染色性,吸湿性の向上が図られている。アメリカのデュポン社が1950年にオーロンの商標で初めて商業生産を開始した。日本では7社が生産しており,それぞれの商標で販売している。…

【デュポン・ド・ヌムール[会社]】より

…火薬事業への依存度の低下,利益の再投資という長期目標のもとで,火薬製造のノウ・ハウを生かしニトロセルロースなどの研究開発に力を注ぐとともに,17年のHarrison Brothers and Co.,28年のGrasselli Chemical Co.,30年のRoessler and Hasslacher Chemical Co.,33年のレミントン兵器会社などの買収を通じて,染料,合成樹脂,塗料などと事業を多角化していった。これらの結果,39年に世界初の合成繊維ナイロンの工業化に成功,次いで51年にアクリル繊維〈オーロン〉,52年にはポリエステル繊維〈ダクロン〉を開発した。さらにプラスチックや合成ゴムなどの新製品を開発して事業内容を拡大し,20世紀の中ごろには世界最大の化学会社となった。…

※「オーロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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