オレアンドマイシン

デジタル大辞泉 「オレアンドマイシン」の意味・読み・例文・類語

オレアンドマイシン(oleandomycin)

マクロライド系抗生物質一つ。小児の呼吸器感染症異型肺炎効力があり、副作用も少ない。放線菌一種から発見された。

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化学辞典 第2版 「オレアンドマイシン」の解説

オレアンドマイシン
オレアンドマイシン
oleandomycin

C35H61NO12(687.86).Streptomyces antibioticusが産生するマクロライド抗生物質.十四員環ラクトンにL-オレアンドロースとD-デソサミンの糖が結合している.分解点110 ℃ の脂溶性塩基性物質.塩酸塩は白色の針状晶.融点134~135 ℃.-54°(メタノール),UV(メタノール)λmax 286~289 nm(ε 3400).アルコール類に易溶,エーテルに不溶.細菌リボソームの50Sサブユニットの23S rRNAに結合して,ペプチド転移反応を抑え,タンパク質合成を阻害する.グラム陽性菌,グラム陰性球菌,マイコプラズマ,リケッチアクラミジア感染症に有効である.リン酸塩が内服または注射で使用される.LD50 600 mg/kg(マウス,静注).[CAS 3922-90-5][CAS 6696-47-5:塩酸塩][CAS 7060-74-4:リン酸塩]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オレアンドマイシン」の意味・わかりやすい解説

オレアンドマイシン
oleandomycin

C37H67NO13 。放線菌の一種 Streptomyces antibioticus培養液から抽出された,マクロライド系抗生物質。二水化物の融点 134~135℃。グラム陽性菌とリケッチアの発育を阻止する。

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