オリックス・バファローズ(読み)おりっくすばふぁろーず

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

オリックス・バファローズ
おりっくすばふぁろーず

日本のプロ野球球団パシフィック・リーグ(パ・リーグ)所属。欧文表記はOrix Buffaloes。フランチャイズ大阪府と兵庫県に置き、京セラドーム大阪とスカイマークスタジアム本拠地としている。球団名の変遷は、阪急(1936年)―阪急ベアーズ(1947年)―阪急ブレーブス(1947年途中から)―オリックス・ブレーブス(1989年)―オリックス・ブルーウェーブ(1991年)―オリックス・バファローズ(2005年)。

 1936年(昭和11)のプロ野球創設と同時に阪急として発足。しかし長い間、弱小球団の地位に甘んじた。強豪として台頭してきたのは1960年代後半のことである。西本幸雄(ゆきお)(1920―2011)監督の下、長年チームを支えてきた梶本隆夫(かじもとたかお)(1935―2006)にかわってエースとなった米田哲也(よねだてつや)に、足立光宏(あだちみつひろ)(1940― )らが加わって強力な投手陣ができ上がり、打線もダリル・スペンサーDaryl Dean Spencer(1929―2017)、長池徳士(ながいけあつし)(1944― )らが活躍し、1967年から3年連続リーグ優勝を果たした。1970年代に入ると、山田久志(ひさし)が投手陣の柱となり、野手では勝負強い加藤英司(ひでじ)(1948― )、歴代最多の1065盗塁を記録した福本豊らが主力選手に成長、1971年、1972年と連覇した。しかし、1967年の初優勝から1972年の5回目の優勝までは、後に日本シリーズ9連覇(1965~1973)を達成する読売ジャイアンツ巨人)が立ちはだかり、日本一にはなれなかった。1974年に上田利治(としはる)(1937―2017)が監督に就任するとふたたび黄金時代が到来。1975年から4年連続でリーグ優勝し、1977年までは日本シリーズでも3連覇した。1984年には、ブーマー・ウェルズGregory DeWayne Wells(1954― )が外国人選手で初の三冠王となる活躍をみせて10回目のリーグ優勝を果たした。球団譲渡によって1988年限りで阪急の名はなくなり、翌1989年(平成1)からはオリックスグループを経営母体とするオリックス・ブレーブスとして再出発した。1991年には、西宮球場からグリーンスタジアム神戸へ本拠地を移転、チーム名もオリックス・ブルーウェーブに変更した。1994年に仰木彬(おおぎあきら)(1935―2005)が監督に就任すると、イチローをレギュラーとして起用。同年、イチローは日本プロ野球史上初のシーズン安打200本以上(210安打)を記録した。監督の手腕と好打者イチローの出現でチームは強さを取り戻し、1995年から2年連続リーグ優勝、1996年には巨人を破って日本一となった。しかし、以降は下降線をたどり、2002年には最下位に転落した。2003年には球場名をYahoo!BB(ヤフービービー)スタジアムと改称した。2004年のシーズン中に大阪近鉄バファローズとの球団合併が決定。翌2005年、Yahoo!BBスタジアムはスカイマークスタジアムと改称された。

 2007年までの通算成績は、4474勝4124敗313分け、リーグ優勝12回、日本シリーズ優勝4回。

[山下 健]


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デジタル大辞泉プラス の解説

オリックス・バファローズ

日本プロ野球、パシフィック・リーグに所属する球団のひとつ。1936年発足。大阪府をフランチャイズとする。

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