オボーリン(読み)おぼーりん(英語表記)Лев Николаевич Оборин/Lev Nikolaevich Oborin

百科事典マイペディア 「オボーリン」の意味・わかりやすい解説

オボーリン

ロシアのピアノ奏者。モスクワに生まれ,1927年第1回ショパン国際ピアノ・コンクールで優勝。1928年から母校モスクワ音楽院教鞭(きょうべん)をとり,V.D.アシュケナージ〔1937-〕らを育てた。洗練された技巧で知られ,オイストラフなどと共演プロコフィエフ作品など初演曲も多く,ハチャトゥリヤンから《ピアノ協奏曲》(1936年)を献呈されている。
→関連項目アシュケナージショパン

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オボーリン」の意味・わかりやすい解説

オボーリン
おぼーりん
Лев Николаевич Оборин/Lev Nikolaevich Oborin
(1907―1974)

ソ連のピアノ奏者。1927年第1回ショパン国際コンクールで優勝、ソ連の代表的新鋭と目された。38年からダビッド・オイストラフと組んで二重奏を、41年からさらにスビャトスラフ・クヌシェビツキーを加えてピアノ三重奏を始め、室内楽でも活躍。第二次世界大戦後はモスクワ音楽院で教育活動に力を入れ、アシュケナージをはじめ多くの若手を育てた。56年(昭和31)初来日。その演奏スケールの大きいものではないが、正確で清潔、現代感覚にあふれていた。

[岩井宏之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android