オネコタン島(読み)オネコタンとう(英語表記)ostrov Onekotan

改訂新版 世界大百科事典 「オネコタン島」の意味・わかりやすい解説

オネコタン[島]
Onekotan

千島クリル)列島北部にあるロシア統治下の火山島。旧日本名は温禰古丹(オンネコタン)島。島名はアイヌ語で〈大きな村〉の意。パラムシル(幌筵)島の南々西に位置し,島の長さ43km,面積約315km2南北に4座の火山があり,北東のネモ(根茂)山(1019m)は二つの火山が重なった構成をもち,今も噴煙を吐く。南西のクレニツィナ(黒石)山(1328m)はカルデラ湖(幽仙湖,直径14km)中に火口丘のある特異な二重式火山として知られる。海岸は急崖をもつ海食崖で,錨地としては南東岸の黒石湾の平浜がほとんど唯一である。1945年まで根室支庁占守郡に属したが,村制は施行していなかった。
千島列島
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オネコタン島」の意味・わかりやすい解説

オネコタン島
オネコタンとう
ostrov Onekotan

千島列島北部の島。ロシア,サハリン州に属する。パラムシル島の南に位置する火山島で,面積 315km2。北部にネモ山 (1019m) ,南部にクレニツイナ山 (1324m) がある。樹木は少い。日本名温禰古丹 (おんねこたん) 島。

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